ご相談事例

遺産相続についてのご相談:福岡市 A様

Q:司法書士の先生、母が認知症のため遺産相続の手続きが進められません。

私は福岡に住む50代男性です。先日父が入院していた福岡の病院で息を引き取りました。葬儀は福岡の葬儀場で終え、今は遺産相続の手続きを始めようとしているところです。相続財産としては、福岡の自宅と数百万の預貯金があります。相続人は母と私と妹の3人なのですが、母は認知症を患っているため遺産相続の手続きを進めることができず困っております。署名や押印もままならない状態なのですが、今後どのように遺産相続の手続きを進めればよいでしょうか。司法書士の先生にアドバイスをいただきたいです。

A:遺産相続の手続きを進めるには、成年後見制度を利用する方法があります。

遺産相続のお手続きでは署名や押印をする場面が多々ありますが、これらは法律行為ですのでお母様が認知症を患ってたとしてもご相談者様が正当な代理権のないまま代行することはできません。今回のケースのように相続人の中に認知症を患っている方がいる場合に遺産相続のお手続きを進める方法として、成年後見制度をご紹介します。

認知症や精神障害、知的障害などで判断能力が十分でない方を保護するための制度が成年後見制度です。遺産分割協議は法律行為のため、判断能力が不十分な方は行うことができません。そこでこの成年後見制度を利用し、成年後見人という代理人を立て、遺産分割協議を代行してもらうことで遺産相続のお手続きを進めることが可能となります。

成年後見人は、家庭裁判所に対して民法で定められた一定の者が申立てをすることで選任されます。家庭裁判所によって成年後見人にふさわしい人物が選任されますが、親族から選任されることもあれば、専門の知識を持つ第三者が選任されることもあります。そして成年後見人の選任から除外される人物は、未成年者や破産者、行方不明者、家庭裁判所によって解任された法定代理人や保佐人、補助人、そして本人に対して訴訟をしている人またはしたことがある人およびその配偶者や直系血族の方が挙げられます。

成年後見制度を利用するにあたりご注意いただきたいのは、ひとたび成年後見人が選任されると、遺産相続のお手続きを終えた後も利用が継続されるという点です。お母様のその後の生活においても成年後見人が必要かどうか、よく検討してから成年後見制度を利用するとよいでしょう。

福岡の皆様、今回のように認知症の方がいらっしゃる場合だけでなく、さまざまな理由で遺産相続のお手続きが滞ってしまいお困りであれば福岡プラス相続手続センターまでご相談ください。遺産相続についての知識と実績が豊富な専門の司法書士が、福岡にお住いの皆様のお話を丁寧にお伺いし、最善策をご提案し無事遺産相続のお手続きが終えるまで真摯にサポートさせていただきます。初回相談は無料ですので、どうぞお気軽に福岡プラス相続手続センターまでご連絡ください。福岡にお住いの皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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